長い冬を終え、草花が芽吹く春は気分も明るく弾む・・・はずが、毎年その季節は鼻炎、目のかゆみや充血、鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの不快な花粉症の症状でうんざりしている人も多いのでは?その不快感は当然ながら相当なストレスになりますよね。
でもそんな悩みをアロマテラピーが解決してくれそうです。アロマテラピーは花粉症の不快な症状を改善するのにとても効果があるようなのです。
ここではアロマテラピーを知らない人でも今日からすぐに始められる簡単&効果抜群のアロマのレシピ情報も紹介していきます。
’今年こそ、不快な症状を何とかしたい!’というあなたやあなたの大切な人のために、アロマテラピーで花粉症対策と予防を始めてみませんか?
春には必ずTVなどで花粉情報が流れるほど、すっかりポピュラーになってしまった花粉症。実際、日本では毎年、約1,300万人の人が花粉症の不快な症状に悩まされているそうです。
また今まで花粉症にかかったことがない人でも、ある日突然、花粉症にかかる可能性があるのだとか。
日本に暮らす皆が切に願う、花粉症の予防と対策になぜアロマテラピーが効果的なのでしょうか。
アロマテラピーがなぜ、花粉症を改善できるのか
花粉症は、ストレス、食事や睡眠などの生活習慣が引き金となり、自律神経やホルモンの乱れ、代謝の異常や免疫力の低下によって発症する生活習慣病のひとつです。
それに対しアロマテラピーは、エッセンシャルオイル(精油)の芳香成分の脳への働きかけや成分のもつ作用によって、自律神経やホルモンを整えたり、体と心のバランスをとったり、免疫力の向上といった、自然治癒力を高める効果があります。
*アロマテラピーの心や体へ働きかけるメカニズムについて別の記事で詳しく説明していますので参考にしてみて下さい。(関連記事)【アロマテラピー】エッセンシャルオイル(精油)の香りは嗅ぐだけでも効果が凄い!その2つの秘密とは?
花粉症に対して有益なエッセンシャルオイル(精油)の成分のもつ作用の例として、免疫刺激作用、抗アレルギー作用、消炎作用、鎮静作用、粘液排出作用などがあります。
というわけで、まさにアロマテラピーは現代の生活習慣病である花粉症の予防と対策に効果的だと言えるのです。
この記事の後半で紹介するアロマテラピーの活用の理解のために、次にもう少し詳しく花粉症が発症するメカニズムを確認していきたいと思います。
花粉症が起こるしくみを知ろう
花粉症は、スギやヒノキの花粉に私達の体の免疫が過剰に反応して、くしゃみや鼻水、目のかゆみやしょぼつきなどの症状が起こるアレルギー疾患であり、「アレルギー性鼻炎」とも呼ばれます。
アレルギー性鼻炎である花粉症の主な原因は、抗原抗体反応と呼ばれる免疫システムによるものです。
【花粉症の起こるメカニズム】
- 空気中を浮遊しているスギやヒノキの花粉がアレルゲン(抗原)となって鼻粘膜に付着。
- 体内で抗体が作られ、肥満細胞の膜表面にくっつく。
- 再びアレルゲン(花粉)が入ってくると、抗体がくっついた肥満細胞からヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出される。
- アレルギー誘発物質と結合すると、鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどのアレルギー反応が起きる。
私達の体が、花粉を体にとって有害な異物(病原体)としてみなして、それを体外に排出しようとするために起こるんですね。
そしてこの免疫システムがあるために、今まで花粉症にかかったことがない人でもある一定量の抗体が作られたところに免疫系のバランスが崩れると、ある日突然、花粉症にかかるようになるので油断禁物です。残念ですが日本で暮らしている限り、花粉症は誰でもかかる可能性があるということになります。
ちなみにアレルゲンが花粉ではなく、ハウスダストなど有害な化学物質でも同じようにアレルギー反応が起きるため、下記のように区別されます。
- アレルゲンが花粉の場合:花粉が飛散する季節にだけ起こる「季節性アレルギー性鼻炎
- アレルゲンがハウスダストなどの場合:通年を通して起こる「通年性アレルギー鼻炎」
花粉症は免疫が関わっているため、現代医学では根本から改善できる治療法がまだ見つかっていません。
しかし、アロマテラピーの私達の自然治癒力を高める効果により免疫システムを強化することで花粉症の予防をしたり、エッセンシャルオイル(精油)の香りや作用により花粉症の不快な症状を軽減するという対策が可能ですので、次にその具体的なアロマテラピーの取り入れ方を紹介していきます。
アロマテラピーで花粉症を徹底ケアする
おすすめのエッセンシャルオイル(精油)
花粉症の対策と予防におすすめのエッセンシャルオイル(精油)を紹介します。入手しやすく、アロマテラピー初心者の方にも使いやすいものばかりです。
エッセンシャルオイル(精油)は信頼できるお店で高品質のものをお使い下さい。
ティートリー(学名:Melaleuca alternifolia)
気分をリフレッシュさせる香りの効果があります。免疫力の強化に優れているため、鼻炎、のどのイガイガなどアレルギー反応を抑制します。呼吸器の過剰な粘液とそれによる炎症を抑え、鼻通りをよくするので、鼻水、鼻づまり、くしゃみなどに効果的です。
ティートリーは花粉症症状のケアするエッセンシャルオイル(精油)の代表格で、医師らによる臨床データでもその効果が証明されています。また強力な殺菌消毒作用をもち体内の毒素の排出を促すので、花粉症以外にも風邪などの感染症にも効果的です。
エッセンシャルオイル(精油)の中でも、適切な使い方をすれば安全性や実用性が高いので、初心者の方にもおすすめです。
ユーカリ(学名:Eucalyptus radiata/Eucalyptus globulus)
クリアでシャープな清涼感のある香りが、気分をリフレッシュさせ、花粉症の不快症状によるストレスを解消を助けてくれます。また免疫力を高め、パワフルな抗ウイルス作用、消毒作用、抗炎症作用があるため鼻炎、鼻づまり、喉の痛みに大変効果があります。
上記のティートリーとともに、アロマテラピーの中で免疫力強化の代表的なエッセンシャルオイル(精油)として知られています。
ローマン・カモミール(学名:Anthemis nobilis)
重みのあるリンゴ様の濃い香り。花粉症の目のかゆみや腫れ、鼻炎など、アレルギーによる炎症を抑える作用があります。神経を鎮静させる働きもあるため、ストレスの緩和も効果があります。肌にも優しく、他にも薬効作用が高く用途の幅が広いオールマイティーに使えるエッセンシャルオイル(精油)です。
ペパーミント(学名:Mentha piperita)
鼻を突き抜けるような刺激的なミントの香りは、気分をリフレッシュして元気付けてくれます。花粉症の不快な症状にイライラしたり、疲労感を感じる場合も鎮めてくれます。また、含まれているメントールの成分は清涼感をもたらし、浄化作用があるため、鼻通りを良くして呼吸を楽にしてくれたり、鼻や目のムズムズするかゆみ、鼻炎を緩和します。
(注意)刺激が強いので、使用する際は目や鼻に近づけ過ぎないようにし、原液が皮膚に付いたらすぐに水で洗い流すようにして下さい。
効果抜群のアロマレシピと活用方法
上記のエッセンシャルオイル(精油)を実際に花粉症の対策と予防にどのように使用したらよいのかのとても簡単な方法をレシピ付きで紹介します。
芳香浴
この方法によって鼻水や鼻づまり、鼻がムズムズする時に、鼻通りがよくなって呼吸が楽になりますよ。
- ハンカチ(ティッシュペーパー)かマスクの外面に垂らす
- ティートリーかユーカリを1〜2滴垂らす
- 芳香器(アロマライトなど)に垂らす
- ユーカリとペパーミントと各3滴垂らす。
携帯できるハンカチなどは外出先でも使えて便利ですね。また芳香器を使えば空間全体にエッセンシャルオイル(精油)の成分が拡散されて作用するので、快適に過ごせますね。
吸入
花粉症の不快症状への改善に即効性のある方法です。マグカップに熱湯を8割ほど入れ、そこにティートリー、ユーカリ、ペパーミントのどれか3滴、またはそれぞれ1滴ずつ入れて、鼻から大きく湯気とともに吸い込みます。
(注意)ユーカリやペパーミントは刺激が強いので、吸入を行う際は目を閉じるようにしましょう。
入浴
ぬるめのお湯をはった浴槽にユーカリ5滴を垂らして、ゆっくり入浴します。ユーカリの成分が鼻水や鼻づまりを緩和します。またスッキリとした香りが気分をリフレッシュしてくれて、ストレスも解消してくれるでしょう。
塗布
ホホバオイルやスイートアーモンドオイルといったキャリアオイル(植物油)20mlにティートリー3滴、ローマンカモミール1滴(スッキリ感が欲しい方は、ティートリー2滴、ローマンカモミール1滴、ユーカリ1滴)を垂らし、首周りや胸の中心に塗布すれば、鼻や喉の炎症を鎮め、体の怠さを解消してくれるでしょう。
*アロマテラピーの簡単な活用方法について、別の記事でも詳しく説明していますので参考にしてみて下さい。(関連記事)エッセンシャルオイル(精油)の使い方は簡単!今日から始めるアロマテラピー
まとめ
いかがでしたか?
アロマテラピーは鼻炎や目のかゆみなど花粉症の予防と対策に効果的であることと、そのための効果的なレシピと活用方法について、最後にまとめていきたいと思います。
- 生活習慣による免疫力の低下によって引き起こされる花粉症には、自然治癒力を高めるアロマテラピーによって改善できる。
- エッセンシャルオイル(精油)の香りや成分には、花粉症の不快症状そのものを緩和したり、またそれによるストレスの解消の効果がある。
- 花粉症へのケアのおすすめのエッセンシャルオイル(精油)は、ティートリー、ユーカリ、ローマン・カモミール、ペパーミントがある。
- 花粉症のためのアロマテラピーの活用方法には、芳香浴、吸入、入浴、塗布がある。
花粉症の不快症状に悩む憂鬱な日々が、アロマテラピーで快適な毎日となりますように・・・。