女性を中心に人気のアロママッサージですが、受けたことがある人ならその極上の気持ち良さはよくご存知のはず。
またアロママッサージをまだ受けたことがなくても、一度、受けてみたいと思っている人も多いかもしれません。
実はアロママッサージには最高のリラクゼーションになるということだけでは片付けられない、とんでもなく凄い効果があるらしいのです。
アロママッサージはアロマテラピーの効果を最大限に引き出す極上のツールで、健康や美容はもちろん、なんと幸せまで手に入れることができるとか！？
これからその３つの秘密に迫ってみたいと思います。
エッセンシャルオイル（精油）の心地よい香りに包まれながら心も体も解きほぐしてくれるアロママッサージとはそもそもどんなものなので、どんな効果があるのでしょうか。
そしてアロママッサージの効果によって、本当に健康と美容と幸せが全て入るのでしょうか！？
秘密①アロマテラピーの効果を最大限に活かした方法
アロママッサージは２つの療法の良いとこ取り！
アロママッサージとは、アロマテラピー（芳香療法）をマッサージ（刺激療法）という形で取り入れたものになります。
アロマテラピーもマッサージも、もともとそれぞれ独立した療法なのですが、アロママッサージという形で取り入れることでこの２つの療法のメリットの良いとこ取りができてしまします。
実際、アロマテラピーの効果を最大限に活かせる最も有益な方法とされているのがアロママッサージなのです。
ここでアロママッサージにおける、アロマテラピーとマッサージのそれぞれの療法の基本的な特徴と素晴らしいメリットを簡潔にまとめてに紹介します。
アロマテラピーの特徴とメリット
アロマテラピーで使用するエッセンシャルオイル（精油）の芳香成分がもたらす下記の恩恵が期待できます。
- 香りのもつ心理的・生理的作用（心地よい香りはリラックスでき、血圧を下げるなど）
- エッセンシャルオイル（精油）成分のもつ特性（心や体を調整する作用）
続いてマッサージですが、’刺激療法’と呼ばれるようにどこにどのように刺激が与えられ、どんな効果がもたらされるのかがポイントになります。
マッサージの特徴とメリット
マッサージの刺激には下記の２種類があります。
- 物理的刺激による効果（擦る、揉む、ほぐす、叩くなど）
- 擦ることによって血行を促進させたり、むくみを改善
- 筋肉のコリをほぐす
- 揉んだり叩くことで脂肪燃焼を高める
- 肌や筋肉のハリをもたらす
- 筋肉を動かすことで呼吸運動や循環機能を促し、内臓器官の代謝を高める
- 神経系の刺激による効果（皮膚の中にある感覚受容器を刺激し脳に伝わる）
- 刺激の情報を受けた脳は、神経系やホルモン系を介して体を調整する
- また脳は私達の感情や精神活動のバランスを取ることで心へ働きかける
- 心地良い刺激を受けた脳は自らモルヒネ様の脳内ホルモンを分泌し一時的な鎮痛効果をもたらす
これはマッサージのもつ基本的な効果ですが、さらにマッサージにはいろんな種類があり、その特徴となる効果がこれに付随されます。アロママッサージの場合は、通常リラクゼーションを目的としたオイルマッサージと呼ばれる種類の手技を用いたものになります。
＊日本でマッサージは国家資格を有するマッサージ師のみが行える治療行為であり、第三者にこれと誤解させることのないような表現や表示が必要で、通常「アロマ（テラピー）マッサージ」と表記するのですが、この記事内で説明の便宜上、一部、’マッサージ’という単語で表現をしていることをご了承下さい。
アロママッサージは、香りと刺激のもたらす作用によって心と体の健康を効果的にサポートしていたんですね。
さらにアロママッサージがアロマテラピーの効果を最大に高める理由が他にもうひとつあります。
キャリアオイル（植物油）の効果も得られる
アロママッサージを行う際、エッセンシャルオイル（精油）を希釈し、潤滑油として働くキャリアオイルを使用します。
キャリアオイルとは主に果実の種や実などを低温圧搾してとれる植物油のことです。
キャリアオイルは私達の体の構造や機能を支える不飽和脂肪酸、ビタミン、ミネラルなどが含まれ、肌の保湿、炎症を鎮静、細胞の老化防止といった肌を美しく健やかにする様々な作用をもつため、アロママッサージをするだけでエッセンシャルオイル（精油）のもつ作用と合わせて取り入れることができます。
またミネラルオイルなどと違い、キャリアオイルは皮膚への浸透率が高いためベタつきが少ないのも特徴です。
さらに驚いたことに、エッセンシャルオイル（精油）成分を積極的に皮膚深部まで運ぶ働きをもつため、アロマテラピーの効果を大きく後押ししてくれます。
ベトつきがなく、肌への美容効果が高いキャリアオイルは、エッセンシャルオイル（精油）との相性も抜群なんですね。
キャリアオイルにもたくさんの種類があり、種類ごとにテキスチャー、含まれる栄養価、作用が異なります。キャリアオイルについての説明は別の記事で詳しく取り上げたいと思います。
秘密②エッセンシャルオイル（精油）の吸収効率が最高
アロマテラピーの効果はエッセンシャルオイル（精油）の成分が体に取り込まれることによってもたらされます。
つまり、エッセンシャルオイル（精油）の体への吸収率が高いほどアロマテラピー効果が高くなるということになります。
実はアロママッサージはエッセンシャルオイル（精油）の体内への吸収率が最も高い方法になります。
ではアロママッサージにおける、エッセンシャルオイル（精油）の体内へ取り込まれるルートを見てみましょう。
＜エッセンシャルオイル（精油）成分の吸収ルートの概要＞
エッセンシャルオイル（精油）の体内への入口は下記の２つがあります。
- 鼻→鼻腔→（嗅覚部）嗅覚上皮→脳
→（呼吸部）喉→気管支→肺→毛細血管→血管系→全身を循環 - 皮膚→毛細血管→血管系→全身を循環
それぞれのルートについて詳しく説明していきます。
１．鼻から吸収
揮発性をもつエッセンシャルオイル（精油）の成分は、私達の呼吸によって自然と鼻の中に空気と共に取り込まれます。これがエッセンシャルオイル（精油）が体内へ入る最初の入口です。
鼻腔（鼻の中）の上部にある嗅覚上皮という粘膜に取り込んだ成分が吸着し、電気信号に変えられ嗅毛（嗅覚細胞）を介して脳にその情報が伝わります。このようにエッセンシャルオイル（精油）成分のもつ作用が脳に働きかけることで心や体の健康をサポートします。
さらに他に呼吸とともに鼻腔に取り込んだエッセンシャルオイル（精油）の成分が体内へ取り込まれる他のルートがあります。
吸気の気流によってエッセンシャルオイル（精油）の成分は鼻腔から気道（体内の空気の通り道）に沿って肺まで運ばれ、そこで肺を取り巻く毛細血管に吸収されると血管系に入り、全身を循環しながらエッセンシャルオイル（精油）成分が作用します。
２．皮膚から吸収
もうひとつ入り口が、アロママッサージでキャリアオイルで希釈したエッセンシャルオイル（精油）を塗布する皮膚になります。
上記でも説明したように、キャリアオイルの働きも手伝ってエッセンシャルオイル（精油）成分は皮膚深部までぐんぐんと吸収され、すぐそばの毛細血管に取り込まれます。すると後は１と同様、大きな血管に入って全身を循環しながら作用していくという流れになります。
ここでアロママッサージによって、エッセンシャルオイル（精油）成分は体内への入り口２つを介して取り込まれ、最終的には脳と全身を駆け巡らせるという、吸収効率の高さを確認できました。
＊エッセンシャルオイル（精油）成分が体内へ取り入まれるメカニズムとその効果については別の記事で詳しく説明していますので参考にしてみて下さい。
（関連記事【アロマテラピー】エッセンシャルオイル（精油）の香りは嗅ぐだけでも効果が凄い！その２つの秘密とは？）
秘密③タッチング効果
アロママッサージを行う際に必ず肌に触れるわけですが、実は肌に触れることそのものがたくさんの嬉しい恩恵をもたらすことが実証されています。それは’タッチング効果’と呼ばれています。
タッチング効果はセルフマッサージなど自分で自分の体を触れても有益ですが、他者に触れられる方が効果がさらに高まります。
タッチング効果がもたらす恩恵には下記のものがあります。
- コミュニケーションの媒体になる
- 肌に触れるという行為は言葉を超えて自分の想いを相手に伝えるスキンシップになります。
- ポジティブな感情が助長される
- 優しく触れられると、自尊心や自己価値が高められ心が満たされるようになります。また脳から分泌される幸せホルモンも関わり幸福感が高められます。
- 免疫力を高める
- 肌に触れるだけで、免疫細胞や抗体の数が増えた、活性化されたことが国内外で確認されています。
- ストレスに強くなる
- 上記より、心が前向きで体が丈夫になれば必然とストレスを感じにくくなります。
- エネルギーの調整
- 触れる人と触れられる人との間で、それぞれ過不足のエネルギーが是正され調和されることが分かっています。
ただタッチング効果は’触れる’というシンプルながら、とんでもなくたくさんの恩恵があるんですね。
実際に英国のある病院で、毎朝、看護師らが入院患者らの手を優しく触れながら話すようにしてみたところ、患者の回復が早まり退院までの期間が短くなったとのレポートもあるようです。
まとめ
いかがでしたか？
最後に、アロマテラピーの極上のツールである’アロママッサージの効果で健康も美容も幸せも手に入れられる３つの秘密’についてまとめたいと思います。
- 秘密①：２つの療法のW効果
- アロママッサージはアロマテラピーとマッサージの２つ療法を組み合わせた効果が得られる。またマッサージオイルとして使うキャリアオイル（植物油）の効果も得られる。
- 秘密②：成分の吸収効率が抜群
- アロママッサージはエッセンシャルオイル（精油）の成分を体内へ最も効率良く吸収させることができる、アロマテラピー効果を最大限に活かす方法。
- 秘密③：タッチング効果
- 肌に触れるだけでコミュニケーションツールになり、心が前向きに満たされ、免疫力が高まり、ストレスに強くなり、エネルギーが調和される。
アロママッサージはオイルマッサージだけに、自分も周りも健康で幸せにする人間関係の’潤滑油’にもなるんですね。